株式会社 U-NEXUS(ユーネクサス) 専務取締役 横田 志幸

  

苦楽をともに「U-NEXUS」を共同創業

  

私は代表の上野と前職の印刷会社時代からともに働き、2012年に共同創業者として「U-NEXUS」を立ち上げました。上野との付き合いは17年になります。

印刷会社時代、グループ会社も含めると数百人もの従業員がいる会社で2007年に新規事業開発部を新設し、私は立ち上げメンバーの一人として参加しました。印刷会社に入社前は全国展開する大手メーカーの支社(松本市)でシステムエンジニアとして10年間勤務していましたが、結婚し子どもが生まれたことを機に、地元の長野市に根ざして働こうと転職。新規事業開発部では、アクセス解析やWeb広告などさまざまなセミナーで学ぶ機会をいただき、手探りながらもメンバーたちと切磋琢磨していました。

しかし、数年経ったある日、印刷会社の廃業が決定。まだ新規事業開発部門の実績はほぼなく、いろいろと始めようと準備していた中での道半ばの廃業は非常にショックでした。同時に、新規事業開発部がまだ軌道に乗っていなかったため、責任の一端は自分たちにもあったのではないかとも感じましたし、悔しさもありました。

そうした中、正式に廃業が発表されたその日に、上野から新会社「U-NEXUS」の設立に向けて声をかけられたのです。上野からの期待を感じ、うれしさを覚えた瞬間でした。

そこから数ヵ月後の2012年1月、元新規事業開発部門のメンバー4人からなる「U-NEXUS」が創業。とはいえ、起業そのものが初めてで事業の軸も固まっていない中、今振り返ると、最初の1年間はメンバー全員が先が見えず、精神的に本当に苦しい時期でした。それでも印刷業という本業があった前職とは違い、「U-NEXUS」は後ろ盾がない状態。廃業時の苦しさを分かち合っていたメンバーだからこそ、失敗を繰り返したくないと同じ方向を向き、なんとか会社を軌道に乗せようと全員が同じ気持ちでした。

そうした日々に変化が訪れたのが、iPadの業務アプリを作って顧客の業務改善をするという上野のアイデアです。今でこそ当たり前のようにiPhoneやiPadアプリが現場業務で使われていますが、当時、上野が「現場で使用するのであれば、パソコンで使う一般的なシステムではなくiPadだ」と考えたことで、さまざまなご縁をいただくようになりました。良いタイミングと幸運にも恵まれ、Apple社やGoogle社とビジネスパートナーシップも提携。「U-NEXUS」としてブランディングができるようになり、実績が着実に増えていきました。

  

「ユーザー目線」を大切に、顧客価値を創造

  

現在、私はITコンサルタントとしてお客さまの要望や悩み、課題などを抽出し、どう解決していくかを整理して、解決策としてのアプリをエンジニアと一緒に作り上げていくことをメインの業務としています。中小企業のDX化の支援です。

また、Apple社から直接依頼をいただいて、エバンジェリストとして製品の良さや業務改善について全国で講演していたこともあります。とても良い思い出ですが、その際の講演内容を発展させ、数年前からはさまざまな商工会議所や法人会の講師も務めているほか、職業訓練校などの依頼でITリテラシー訓練の講師もしています。

そうしたなかで心がけているのは、当社が大切にしている「ユーザー目線」です。システム会社は自社の都合で開発を進めがちですが、私たちは常にユーザー目線が重要だと考え、お客さまが本質的に何を求めているか、お客さまにとって何が必要かを考えています。ときにはツールの選択肢として、自社で取り扱っていないシステムを薦めることも。そして、新規顧客の対応だけでなく、アプリ開発後も伴走型でお客さまと一緒にアプリや業務フローを改善するなど、継続的なサポートもしています。最近では、その比重がかなり多くなってきているのも感じます。

また、共同創業者の立場としては、この11年間、ユーザー目線でさまざまな新しいことにチャレンジし続けてきたことから、失敗の先に成功があるとの思いで若いスタッフにもどんどん新しいことを吸収し、チャレンジする姿勢を大切にしてほしいことを伝えています。

  

刺激ある職場環境で仲間とやりがいを感じる日々

  

この仕事ならではのやりがいは、もちろんお客さまから直接いただく感謝の言葉もありますが、メンバーたちとユーザーの本当の悩みを考えて共有し、ディスカッションをしてより良いものを求めていくことにあります。その作業中は非常にモチベーションが上がります。また、開発したアプリに対し、お客さまから「感動した」とか「使うのがワクワクする」と言っていただけることがあるのも喜びで、ユーザーのニーズを直接叶えられる醍醐味があります。

加えて、当社はアイデアマンが多く、ディスカッションでは次々とアイデアが出てくることがあり、それに乗じて私も引っ張られるので非常に刺激を受けています。本当にお客さまのことを考えているメンバーばかりで、社内の雰囲気の良さを感じます。

特に上野は新たな気付きや着眼点を教えてくれ、面白い情報を社内にもたらす、刺激を与えてくれる存在です。iPadやiPhoneでのアプリ開発だけでなく、開発言語にFileMaker社を選択したのも上野ですし、今となってはシステム開発の内製化はお客さまのDX化推進のうえで非常に重要なポイントですが、上野は何年も前から「中小企業がシステムを内製化できれば業務改善が進む」と考えて推進してきました。

顧客目線での発想を製品やサービスに落とし込んでいく「デザイン思考」もまた、今まさに何が起こるかわからない時代の中で、上野がいち早く社内に取り入れました。上野からは時代に必要な情報に対する先見の明を感じますし、苦境でも新しいものを切り開くパワーや勢いも伝わってきます。ときにはミスや抜けがあるのも人間味があり、私にとっては非常に尊敬する存在です。

また、メンバーもそれぞれに頼もしく、ユーザー目線で新しいアイデアをアプリに落とし込む才能を発揮する者もいれば、お客さまが読みやすい資料やマニュアル作りに長けた者も。エンジニアではなかなか意識が回らないところまで配慮でき、ユーザビリティの姿勢が社内に培われているのがまた当社の魅力だと感じています。

  

新規メンバーを仲間に加え、より社会に貢献できる企業に

  

一方で、ありがたいことに現在は全国各地のさまざまな業種のお客さまから多くの仕事をいただいていますが、社内の人材不足が課題です。そこで新しいことに追随し、新分野を開拓していく業界の中で一緒に働くメンバーを募集しています。

求めているのは、現状に満足せず、失敗してもどんどん新たな分野にチャレンジする意欲のある方。また、メンバーやお客さまとの人間関係を大切に行動や言動ができ、ユーザー目線で考えられる方です。教育面に関しては私たちがしっかりと教えますし、プログラム開発の経験者であれば、数ヵ月で一人前になることも十分できます。知識や情報収集に貪欲で、自分から積極的に学習していく方であればすぐに成長できる環境です。

また、当社は少数精鋭だからこそ全員で会社を動かしている実感ができ、大企業では味わえない充足感があります。新しい情報をキャッチアップして試すことが好きなメンバーばかりなので、技術レベルを上げていきたい方、当社のやり方や理念に共感していただける方にはぜひ仲間になっていただけるとうれしいです。技術習得や情報収集の時間を多く設けるためにもたくさんの人を採用し、皆で学ぶ時間を有意義に使っていきたいと感じています。

改めて創業してからの11年間を振り返ると、苦しかった時期もありますが、上野の強い推進力で引っ張ってきてもらいつつ、メンバーに刺激をもらいながら支えられ、がむしゃらに進んできた日々でした。11年前は今のような状態になっているとは想像もできませんでしたが、会社も私自身も成長でき、非常にいいかたちで進歩してきた手応えを感じます。あっという間のようで、濃厚な11年間でした。

今もまだ成長の過程ではありますが、今後も「顧客価値の創造」を軸に、さらにお客さまに望まれるサービスや商品を生み出す企業になっていきたいと考えています。特に現在、日本が抱えている人口減少や少子高齢化に伴う人手不足は大きな問題です。この解決策として、社内の機械化や自動化の動きは絶対に増える中で「デザイン思考」と新しい「顧客価値」の創造を融合させながら、社会に貢献していくことが私たちの願いです。

  

  

  

横田志幸/株式会社U-NEXUS 専務取締役 COO
ITコンサルタント DXアドバイザースペシャリスト

軽井沢町生まれ、長野市育ち。東芝系流通情報システムメーカーのシステムサポートエンジニアとしてシステム保守管理およびシステム導入支援を多数経験後、上野の前職でもある中堅印刷会社の情報システム部門で新規WEB・アプリ事業部門立ち上げに従事。WEBシステム構築に携わり、サイト構築、WEBディレクション、アクセス解析・WEB広告・WEBマーケティングへの取り組みを本格化。またGoogleWorkspace(旧GSuite)をはじめとした各種クラウドサービスの導入支援、セミナー、ユーザートレーニングを多数開催。
2012年1月、U-NEXUSの立ち上げに参画。FileMaker認定デベロッパー資格を取得し、FileMaker開発事業立ち上げに従事。事業プラン・戦略策定、ユーザートレーニング等を行う。
現在はApple Japanのビジネスコンサルタントメンバーとして、ソリューション、テクノロジー、サービスのコンサルタント活動を展開し、各種研修・セミナーの講師を多数務める。
さまざまなIT相談(Apple製品の便利な使い方からPCのレスキュー、サーバー・ネットワーク構築および管理、WEBの企画・ディレクション、FileMakerの開発のディレクションとITコンサルティング、GoogleWorkspaceの有効活用等)を得意とする。